【育てるしかない!】まだ目の開いていない仔猫がやってきた~

今日は2020年しかも令和2年の2月22日。

猫かわいがり族の人間にとってはニャンともニャンダフルな日だ。

今まで猫の日だろうが犬の日だろうが心動かされなかった私も、今年は違う。

なんたって、仔猫のお世話真っ最中だもんね!

小さな小さな、ネコというよりネズミといったほうが近い生き物が我が家へやってきたのは、2月18日のことだった。

「おばちゃーん、みどりおばちゃーん」

毎日我が家へやってくる男の子二人組が、門のところで騒いでいた。

「どうしたん?」

「おばちゃん、ネコ…」

男の子は手にひょいッと小動物をつまんでいた。

4歳と5歳の彼らの話を要約すると、1週間ほど前に彼らの家の近くの空き地でノラネコが赤ちゃんを産んだらしい。

が、母ネコと赤ちゃんネコが死んでしまい、唯一生き残っていた赤ちゃんネコがずっと鳴いているから、かわいそうで我が家へ持ってきた、ということだった。

なんでうちに持ってくるねん…。

咄嗟に小さな命におののいて、私は後ずさりしたくなった。

間違って踏めば確実に死んでしまう命が目の前に差し出されている。

こんな小さなネコの面倒を見たことはない。

どうしたらいいんだろう…。

でも、私はすぐに腹をくくった。

「うん、わかった」

▼我が家へやってきた赤ちゃんネコ(2020年2月18日撮影)

私は赤ちゃんネコの育て方など知らない。

が、私にはわかったんだ。

なぜ彼らが自分の親ではなく私のところへ、その赤ちゃんネコを持ってきたのかが。

さらにさかのぼること数週間前、市場帰りの私は彼らと道端で会った。

すぐに「おばちゃんちに遊びに行く~」とついてきて、私と一緒に路地を歩いた。

ふと、道の真ん中に何かがいるのが見えた。

近づくと、やや大きくなりかけたヒヨコが死んでいた。

放し飼いにされている、Sさんちの鶏のヒヨコだ。

道端にいた大人たちは放っておいていいよと言った。

あとでSさんがそっと埋めるんだろう。

だけど、私たちはヒヨコをそのままにしておけなかった。

近くの民家から大きなスコップを借りて、路地の脇に穴を掘ってヒヨコを埋めた。

丁度近くに花が咲いていたので、それらの花を摘んで、ヒヨコの上に被せた土にパラパラと花びらを撒いた(こちらの人々はお墓参りのときにこうする)。三人でしゃがんでお祈りを捧げた。

たぶんだけど…彼らは死んだ母ネコのそばで泣きじゃくる赤ちゃんネコを見て、そのときのことを思い出したに違いない。

それで思ったんだ。

「みどりおばちゃんだったら、どうにかしてくれる」と。

私は彼らの気持ちに応えないといけないと思った。

なんとか赤ちゃんネコを助けたいと思っている、その優しさと切実さに応えるのが大人というものだ。

彼らのもってきた赤ちゃんネコは、真っ白のネコだった。

まだ目も開いていない。

どうすりゃいいんだーーー。

だけど…育てるよ。

娘が生まれたときだって、はじめてでよくわからないなりに育てたじゃないか。

私は彼らの目を見て、真剣な顔をしていった。

「ミルク買ってくる」
「このままここでネコちゃんを見ててね」

この村ではネコ用のミルクなんてどこにも売ってない。

ほかに何で代用できるのか。

どこで買えばいいのか。

何もわからない。

でも、それらしきお店をいくつかまわって、最終的に人間の赤ちゃん用の粉ミルクを買ってきた。

小皿に注いでみたけど、赤ちゃんネコはミルクを舐めなかった。

まだ舐め方もわからないのだろう。

大急ぎで、またまた人間の赤ちゃん用の哺乳瓶を買いに走った。

子どもたちは近所の日用雑貨店で小さな段ボールをもらってきて、赤ちゃんネコの家を作ってくれた。

それから4日。

ツイッターのフォロワーさんのアドバイスやネットの情報のおかげで、なんとかかんとか赤ちゃんネコは育っている。

やはりネコ用のミルクがあるそうで、今、通販で取り寄せ中だ。

ネコは娘によってスノーボール(雪玉)と名付けられた。

ぴったりの名前やん!

娘も夫も姑も怖々した手つきながらもスノーボールを可愛がった。

二人の男の子は毎日、スノーボールの様子を見に来ては「また寝てるね」と笑って帰っていく。

私は娘が赤ちゃんの時以来、3時間に一回起きてはスノーボールにミルクをあげている。洗濯も食事の準備も何もできない。

そしてついに…

かわいいっ!かわいすぎる!!!

雪玉ちゃーーーーん、ママだよーーーー。

ほんとのママじゃないけど、ママだと思っておくれよーーーー。

雪玉、私のこと見えてる?

はやくネコ用のミルク飲みたいよね。

哺乳瓶の吸い口の部分、大きすぎるよね。

寝るときは暑くない?寒くない?うるさくない?

ママのかわりに一生懸命育てるから、どうか元気に育ってね。

(Midori Rahma Safitri)