幼稚園児たちと田んぼとリンジャニ山

パギー(おはよう)、みどりやで。

週末、朝から空気をいっぱい吸って伸びをしたくなるような記事を書くよ~。

娘の通い始めた幼稚園は隣が田んぼで、とても見晴らしがいい。

正面の道から見ると、ずっと広がる田んぼの向こうに山々が見える。

手前にはっきり見える低い山、奥にはリンジャニ山とそれに連なる山々がそびえたっている。この方向から朝日が昇るため、朝幼稚園へ向かうときに雄々しいリンジャニのシルエットが仰げる。私のお気に入りスポットの一つだ。

どうして山をみるとこうも神々しい気持ちになるのだろう。

思えば、バスに揺られてネパールの山道を抜けようとしたとき、「ああ人が神を信仰している理由がわかる」と感じた。「神様ではないとこれは創れないなぁ」とただただ驚嘆しながら息を吐いた。

リンジャニ山は先日の地震で土砂崩れを起こし、山頂まで登るルートが閉ざされていると聞いた。斜めに刀で切ったかのような特徴的な山頂のシルエットに大きな変化はなさそうに見えるが、現地の様子はわからない。どうか被害の大きかった地域に1日も早く安寧の日がきますように。イスラム教徒になって何年もたつのにいまだ拝んでしまいそうになるから困ったもんだ。

目線をすっと手前に戻すと、ここ2日で稲の収穫が終わり、朝から小さな鳥の群れが飛んでいた。少し遠くを飛んでいるのでよく見えないけど、スズメと同じくらいの大きさか?

▼幼稚園からみた景色

鳥たちは稲の収穫~脱穀時に落ちた米や籾を食べているに違いない。周囲の米を食べ終えたか何か、彼らの秘密のタイミングで一斉に飛び立って別の場所へ移動する。

一つの群れには50羽くらいはいるんじゃなかろうか。羽の擦れる音が聞こえる。稲刈りまで一度もこんな群れは見なかったのに、彼らは一体どうやってここに籾が落ちていることを知るのだろう、文字通り風が知らせるのだろうか、いつもはどこにいるんだろう…と疑問は絶えない。疑問を追究する気はあまりなく、すごいなぁどうしてかなぁとつぶやいていたいだけなのだが。

娘の幼稚園は朝7時半に始まり、曜日によって異なるが10時か11時に終わる。間に一回休憩が入る。9時ごろから園児たちは30分ほど園庭に野放し状態だ。

三日前は稲刈りをしていた。刈り取った端からわいてくるような青草の匂いに誘われてか、娘たちは鬼ごっこの途中で稲の林まで突入していた。農家さんは気付いているけど咎めない。「稲の穂畑でつかまえて」かよ、いいなちくしょー。畑じゃないけどさ。

私も走り回りたいわとウズウズしていると、彼女たちは先生につかまり、早々に田んぼから連れ出されていた。ははは。

この休憩時間の日本との違いは、朝ごはんを食べること。

朝園児たちを見送ったお母さんお父さんたちが園庭で腰かけていて、子どもたちが教室から出てきたらお弁当箱や買ってきたナシブンクスを取り出す。ナシブンクスは直訳すると包んだごはんという意味で、バナナの葉や撥水加工をした紙でごはんと少々のおかずを包んだお弁当だ。

仕事などで忙しく親が園庭にいない場合や年長組の子たちは30円~60円ほどのお小遣いを渡しておく。教室の前の廊下で、駄菓子や揚げバナナ、うすくチョコレートソースを塗った食パンなどが売られているのだ。販売するのは先生で、あっというまに完売する。売上は幼稚園の運営に還元されるのか先生の懐に入るのかは知らない。

小学校などでは業者が校門のあたりにいることも多いのだが、この幼稚園では業者の販売を許可していない。万が一連れ去られたりしてはならないからと園長先生は入園時に話していた。

自分の子ども以外の子どもにもみな心よくお弁当をわけたり飲み物を回し飲みしたりしている。娘も友達とわっと遊んで、あれどこに行ったかなぁと見渡すと一緒に遊んだ友達と並んで口を開け、その子のお母さんからごはんを口に入れてもらっていたりする。私の横に娘の友達が来ることともある。

ほとんど毎日ミニピクニック状態!

昨日、娘たちは休憩時間中に田んぼの牛さんに近づいていた。稲刈り後の田んぼで好きなだけ稲やら草やらを食む牛さん。子どもたちにとって決して牛は珍しいものではない。どちらかというとよく目にしている。けれど家畜にしていなければ、ネコのように気軽に触れるものでもない。みんなで牛を撫でようとしているのかな。気をつけて!

ロンボク島では、稲の裏作でトウモロコシや落花生を植える。お米を二期作する農家さんもいる。この田んぼには次は何が植わるのかなぁ。

私たちは見ているだけだけど、農家さんは収穫時に鎌で刈り取りすぐ脇で脱穀していた。大変な重労働だ。毎日のお米をありがとうございます。

子どもたちの様子をみながら、そんな話をお母さんたちとする。1年を通して農家さんの力いっぱいの働きぶりや作物の成長を見守れるのは、健やかなことだなぁと思う。

草の匂いをホムホムと胸にいれながら田んぼの写真を撮る私を、他のお母さんたちは「なにしてるのよ」と笑う。

「日本の主食は何?」

「お米よ」

「パンかと思った」

「ここと同じ。ごはんを食べるよ」

「じゃあ、田んぼも珍しくないでしょう? それとも輸入してるの?」

田んぼはあったが、その写真をとるほどの余裕がなかったんだよ。森も山も川も海もあるけど、それは私の生活とは離れたところにあったんだよ。

そんな返事を飲みこんで、「だって素晴らしいんだもの。写真を撮りたくもなるよ」と答える。

子どもたち、田んぼやリンジャニやお母さん達に見守られ、たっぷり元気に遊んでね! あ~あ、うらやましいなぁ~。厚かましくも時々このおばちゃんも仲間にいれてもらおう。

みどり

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